稼ぐ「デザイン力!」

経営者・管理職のためのデザイン戦略入門

■著者/大口二郎

■本体価格/1800円

■発 行 2009年4月

■ISBN 978-4-86059-077-2

■判型 A5判

■ページ 238ページ

 



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なぜデザインがよくないと会社は成長しないのか!?

本書は、デザインの本ですが同時に企業がこれからどうやって稼いでいくか、を考えた経営者、管理職のためのデザイン戦略入門の本です。

デザインとは「企業の強みを色や形に表したもの」といえます。企業の「強み」を商品のデザインで表現することで、ユーザーに「この商品にはこんな価値があります」ですから「こんな人に使って欲しいのです」と伝えることがデザインの役割です。そうすることで会社の利益になるのです。

具体的に実践している企業「トヨタ」「ニンテンドー」「アップル」「ディズニーランド」などの豊富な成功事例を取り上げて解説しています。本文では、最初に「導入チェック」が書いてあります。経営幹部がデザインに関わるうえで疑問に感じる事柄を取り上げています。自社の場合と照らし合わせながら、自分なりの「答」を考えます。そしてアドバイスと実例を交えながらの解説があり、読み進めることで、自社の「デザイン力」についての強みと弱みがわかり、どのように「デザイン力」の強化を図ったらよいかがわかるようになっています。

商品デザインを、デザイナー任せにする時代は過去のものとなりました。経営者や管理職は、デザインに対して明確な考え方を持たなければ、利益が出ないどころか会社の存続さえ危ぶまれる時代が来ています。

 

 


▶︎もくじより

第1章 経営戦略とデザイン

利益を生むためのデザイン

企業におけるデザイナーの役割とは?

 

デザインで付加価値を生む

見た目のデザインを変えるだけでよいのか?

 

「デザイン」と「スタイリング」の違い

それぞれの意味と、どちらを先に考えるか?

 

高自社の強みを生かすデザイン

流行を優先するか? 機能を優先するか?

 

デザインにおける経営者の役割

経営者はデザインに関心を持たなくてよいのか?

 

デザインを決定するのは誰?

デザインを経営者の好みで決めてよいのか?

 

7

自社のオリジナルデザインを育てる

デザイン先進国を手本にするのか?

 

8

プラットフォーム作り

商品開発の際、経営者の視点はどこに置くのか?

 

9

ヒット商品のデザイン

モデルチェンジの際の基準は?

 

『事例紹介』有限会社スガイ総業︱︱『独自の先進技術で成功、世界最軽量のゴルフカート開発

 

第2章 企業体質とデザイン

デザインと掃除の共通点とは?

発言や商品の特徴には理由があるのか?

 

企業の「顔」をつくるデザイン

自社デザインの特徴を出す有効手段は?

 

「攻めるデザイン」と「守るデザイン」

使い分けの基準をどう決めるか?

 

メーカーに必要とされる「サービスのデザイン」とは?

製造業ができるサービスは?

 

『事例紹介』株式会社クオリ︱︱『強みをデザインに生かす。新規分野で成功』

 

第3章 時代とデザイン

市場調査とデザインの関係

消費者データをもとにデザインするか、しないか?

 

幸せにならないモノは無駄

商品に対する価値観は変わるのか?

 

デザインの流行

いまデザイン界をリードする分野は?

 

「時間」をデザインする

その商品は時間を意識しているのか?

 

『事例紹介』株式会社バッファロー︱︱『“スピード”に徹するデザイン開発』

 

第4章 デザインを理解する

デザインの進化はどこでわかるか?

デザインが斬新であるとは、どこを見ていうのか?

 

美人の基準は?

どの国にいっても美人といわれるタイプは?

 

ビールと発泡酒の違い

細かい点を疎かにしないための留意点とは?

 

デザインのポイント

目立つポイントは多いほうがいい? 少ないほうがいい?

 

アイデア発想法

アイデアを生むにはどうしたらよいか?

 

温故知新を考える

古いデザインには価値がないのか?

 

インターフェイス

インターフェイスからデザインを考える

 

「絵」にだまされてはいけない

イラストに加え、プラス何の要素が必要か?

 

アクシデントに学ぶ

開発プロセス途上、トラブルはあったほうがいい?

 

コラム/デザインセンスを磨くには

 

第5章 自社のデザインを強くする

競争共栄

デザイナー育成のために必要なことは?

 

デザインの真似

デザインが似てしまうのは仕方ないこと?

 

コラム/コピー商品を防ぐ方法

 

 

第6章 未来を提案するデザイン

デザインには「未来地図」が必要

インターネットがさらに普及すると販売方法にはどんな変化がある?

 

「仮説」を設定する

「読み」が当たっている商品は?

 

ストラテジー分析①/IKEAの場合

 

『事例紹介』愛知県陶磁器工業協同組合

『リサイクル陶磁器「Re瀬ッ戸」の挑戦』

 

第7章 コンセプトとデザイン

1

デザイナーと漁師の関係とは?

デザイナー依存で、起こりやすい問題は?

 

ストラテジー分析②/日産キューブの場合

 

2

商品企画の三原則

「新規性」「継続性」、そして三つ目は?

 

3

ネーミングとデザイン

共通点は何?

 

4

商品化の判断

失敗する段階はどこが多いのか?

 

5

コラボレーションの成功法則

成功するための法則は一つ、それは何?

 

6

異業種への参入

参入する場合、どのようなパターンが適しているか?

 

ストラテジー分析③/iPhoneの場合

 

『事例紹介』トーヨーキッチンアンドリビング株式会社

『先進のコンセプトメイキング力』

 

あとがき

 

「デザイン力」チェック表

 

 


著者略歴

大口二郎(おおくちじろう)

デザイン事務所 コボ プロダクトデザイナー兼 企画部チーフ

慶応義塾大学・経済学部経営学科卒 本田技研工業㈱国内営業部を経て、現在、国内最大級の工業デザイン事務所 (株)コボにてプロダクトデザイナー/企画部チーフ兼務。大小様々な企業との500以上のデザインプロジェクトを経験し、デザイン主導で会社を成長させる方法を研究している。デザインした商品で、グッドデザイン賞を5 回受賞。

 

書評掲載/紹介記事


▲SALON OWNER2009.7

▲NIKKEI DEXIGN2009.7



▲北日本新聞2009.7