はじめに
出版業は本当に斜陽な業界なのか— 常識を疑えば活路は開ける
出版流通に風穴を開ける……
◎ディスカヴァー・トゥエンティワン
素人集団だからできた! 急成長出版社は
企画も流通も掟破りだった
子育て&ファミリーに特化した強力ブランド……
◎メイツ出版
地元住民による地元情報の発掘と提供。
素人集団の戦力化でヒット連発
雑誌とネットの複合ビジネス……
◎スターツ出版
後発の出版社は大手にできないことをやる!
攻めの経営姿勢でフリーペーパー市場も席巻
パートワーク市場の征服者……
◎デアゴスティーニ・ジャパン
毎月ペースで週刊百科を創刊する
快進撃企業の外資流マーケティング手法
新興出版社の奇跡……
◎トランスビュー
成せばなる! 返品部数30部で
20万部を売り切った書店直取引本
価格破壊の立役者……
◎大創出版
「定価100円で出版は成り立つか」に挑んだ
業界キラーのマスプロ・マスセールス戦略
電子出版のもつ無限の可能性……
◎ボイジャー
多様に見えて画一的な出版業界に一矢。
電子出版は「出したいもの」と「読みたいもの」との結節点
児童書ジャンルのリードオフマン……
◎ポプラ社
全社員に浸透する営業マインド。
ユニーク社長が牽引する堅実なる「積極経営」
専門書・学術書の深掘り術……
◎ミネルヴァ書房
売上高経常利益率は25%。社員40人で
抜群の高収益を誇る出版社の「東京に勝つ法」
翻訳文芸書は宝の山だった……
◎求龍堂
老舗美術書出版社の危機を救った
前例打破の『ベストセラーづくりの法則』
地域情報誌の全国進出……
◎京阪神エルマガジン社
仕事を楽しみ、とことん取材—地域密着型の
雑誌づくりで中央資本の攻勢を堅固にブロック
ヒットを支えるデータ重視の販売術
◎筑摩書房
経営復調で自社ビルを購入。どん底から
再生を果たした中堅出版社のサバイバル手法
読者と向き合う本づくりを徹底する
◎農山漁村文化協会
農業ジャンルの専門出版社として独り勝ち。
独自路線からメジャーに躍り出る日
エピローグ
本を売るには独創的な〈仕掛け〉と〈しくみ〉が必要だ。
出版再生のキーはそこにある
長岡 義幸(ながおか よしゆき)
出版ジャーナリスト。1962年福島県生まれ。国立福島工業高専卒業、早稲田大学第二文学部3年編入学後、中退。
出版業界紙『新文化』記者を経て、現在フリーランス(インディペンデント)記者。関心分野は出版流通、表現の自由、こどもの権利、労働問題など。主な著書に『物語のある本屋』(共著、アルメディア刊)、『出版時評 ながおかの意見 1994-2002』(ポット出版刊)、『「わいせつコミック」裁判 松文館事件の全貌』(道出版)などがある。
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